「飲んでいる薬ですが、昔は、多剤多量、大量で飲んでいまして、じつは私はそのために血圧も非常に高くなって高脂血症になって、そして先日、心臓の手術をしました。心臓の上部大動脈瘤が1つ見つかって、冠動脈が詰まってしまいまして、バルーンを入れてステントを入れました。私は、52歳ですが、この年でこういう手術をするのは非常に少ないんですが、うちの統計調査でもそうですが、一般の方より多くの薬を飲むと高血圧になりやすい、高脂血症にもなりやすい、糖尿病にもなりやすい。
こういう(ことを)体験をした私が何の薬を飲んでるのかというと、新薬(抗精神病薬)と抗不安薬。それとうまく生活をコントロールしなきゃいけませんので、睡眠のコントロールのために睡眠薬を使っています。
(現状でも)多少病状ありますよね。たまに、自分の言ったことが噂になってるんじゃないかとか、ちょっと人の目が気にかかったりしますよね。ちょっと敏感ですね、そういうところは。(薬を)たくさん飲むとぼーっとして、そういうこと気にかからないんですが、それをするとですね、何が起きているかわからなくて。ですから、少しぐらい病状があってもいいと思っています。」
「この本は第3回の調査(報告書)ですが、例えば、お医者さんの「ちゃんと説明しているか」とか、それはインフォームド(コンセント)なのかどうなのかという問題は別として、調べてきました。ドクターからは説明したんだと、(でも)同意がないんですよ。ドクターたちはインフォームド(コンセントを)したと言うんですが、同意がない。本当にそういうのが多いですね。ところがこの調査をしだして、おそらくこういうものの発想を誤解しているんですよ、同じ患者会に対してですね、そうするとだんだんみなさん変わってきて、(ドクターに)聞くようになるんですね、薬に対して説明を。それはうれしいなと思っています。
先生たちは薬の説明は、しているって言えばしています。していないって言えばしていないです。なぜならどこまでが説明なのか、リスクまで説明なのか、ということなんですね。先ほど私がちょっと話しました、禁忌薬だったり、例えば糖尿病だと飲めないよとか、この薬を飲んだら非常に太るよとか、血圧が高くなるよとか、そういうような説明は、先生はあまりされません。説明をされたらおそらく僕らは気をつけて(薬を)飲むようになるんですけどね。そのへんは今まで、リスク説明というのを統計上も取りましたけれど、ほとんどされていません。でも、みなさんは欲しがっていますね。リスクがわかってこそ薬と付き合っていける。積極的に治療に参加するということは、そのリスクまで理解した上でやはり薬物療法と付き合うものだと私は思っているんです。ま、私に限らず、統計調査の中ではそういう結果が出ています。
ちゃんと説明すれば(患者さんは)理解されますよ、スイッチングでも、薬を変えるのでも何でも。」