「前の週の金曜日に、こてんぱんに怒られまして…。そのときに、もう自殺したいという気持ちが高ぶっていまして、夜、自転車で道を走っていて、ちょうど陸橋があったんですね。陸橋見て、『ここから飛び降りてしまえば終わるんだろうなあ』と思いつつも、なんか怖くてできなかったという気持ちがあって…。
で、月曜日の朝になって、『ああ、仕事だあ、行かなきゃなあ』と思っていたんです。そしたら急に、上司の、なんと言うか、ギロっとした、にらんだ目つきが、ふと目の前に出てきまして、それがもう頭から離れなくって。そこで、どうせ仕事に行ってもまた副センター長に怒られるんだろうな、こてんぱんにやられるんだろうなと思うと、とても仕事に行こうという勇気もなくて、無断欠勤しまして、ずっとアパートの布団の中に隠れていました。そしたら次の日、センター長と警察官の方が3人、アパートに来まして、部屋に入られて、そこで話し合った結果、入院しようということになって、次の日に入院をしました。」
「その病院には、やっぱり1か月入院しました。最初は、閉鎖病棟で薬を飲んでひたすら休むという形でした。入院して1週間後に開放病棟のほうに移りまして、そこで、もちろん薬を飲んだり、あとは、週1回、お茶とかジュースをみんなで飲んで、ゆっくりしようというような会がありまして、それの準備をしたり、ストレッチとか呼吸法でリラックスする方法を学んだりしました。
入院中はずっと暇をもてあましていたので、そういう取り組みには積極的に取り組むことができたなと思います。」
「退院への準備は、だいたい退院する1週間くらい前から外泊の許可が出ました。で、いったんアパートに戻って掃除をしたりして、1週間後には、予定通りに退院しました。
退院したときは、まず退院して良かったというよりは、むしろ『これからどうなるのかな』という気持ちのほうが強くて…。当時、休職中でしたから、もし休職がとけたら元の職場に復職するのかな、あるいは別な配属先に変更になるのかなというようなことばかり考えていました。
入職して6か月間は、仮採用の時期で、その期間内に問題がなければ正式採用に切り替えるということだったんですけど、入院してしまったことで、『正式雇用には切り替えられないので9月末で退職してくれ』ということで、退職しました。」
「とにかく、暇だったことが一番辛かったです。まず入院とはいっても何もやることがないので、その時間をどう過ごせばいいのかが分からなかったですね。まあベッドにいるだけのときもありましたし、マージャンをやる人達もいたので、その人達に混ぜてもらってマージャンをしたり、あとは将棋をやったり、そういう娯楽をやって、なんとか時間をしのいでいました。」