統合失調症と向き合う

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藤枝脩平さん
藤枝脩平さん
(ふじえだ しゅうへい)
1983年生まれ、27歳。大学生(19歳)のときに発症、受診。大学卒業後、就職するがうまくいかず退職し、実家に帰る。その後、就労継続支援B型(非雇用)事業所に勤めるが辞めて、現在は自宅で母親、祖父母とともに暮らしており、祖父母の世話などをしながら毎日を過ごしている。状況に合わせて相談支援センターを利用。
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13仲間作りについて

「よく仲間作りが大事だと言いますけど、考えてみたら仲間作りをするということは、逆に仲間はずれを作ることでもあるんですよね。自分に合う仲間だけを選ぶ、そうじゃない人は仲間に入れない。これは、会社がその典型的な例だと思うんですけど、自分の企業の理念だとか仕事の進め方、それに納得する人だけが集まれというようにして仲間を作ってしまって、そうでない人は、はじき出していく。

で、仕事、就職の場合になると、精神疾患や障害があるということだけで、仲間にしてもらえないんですよね。まず、仲間にいさせてもらえないという状況が、1つ問題となっているわけですけど。精神障害の場合、障害者の雇用率の問題で、最低何%雇わなければならないというふうに決められているんですけど、身体障害とか知的障害の方は、1人としてカウントされるのに対して精神障害の場合はいまだに0.5人という、半人前の扱いをされてしまうんですよね。実際、私も確かに、3、4か月しか(仕事が)続かなかったので、半人前とされるのも、私の場合には仕方ないなと思うんですけども、精神障害の人を、まず半人前じゃなくて一人前として扱ってもらえるようにしてほしいなという気持ちが1つあります。」

●仲間同士でできること

「そして、今度はその仲間はずれにされた人達だけで仲間を作れないかなと思うんです。仲間はずれ同士で集まって仲間になれば、それだけで、なんて言うか、助け合えたり、その中だけで生活を営むことが可能になれば、精神障害・精神疾患を抱えた人のリカバリーということにもつながるんじゃないかなと思います。精神疾患をもった人達だけでの、自治区というのかなあ、自治区があって、その中だけで生活できるような仕組みがあれば、精神疾患・精神障害というものが、仲間はずれにされて、仲間を作れないという今の状況からは、変えられるんじゃないかなと思います。

実際、利用していた(就労継続支援)B型事業所では、精神障害・精神疾患の人達が集まって、作業に取り組んでいるわけですけど、その中で、やっぱりみんなは仲間になっていって、自主的に食事会だとかカラオケだとかに行って、楽しみ、余暇を過ごせる仲間作りができることは分かったので、このまま余暇以外でも仲間を作って、生活を営むまでになれればなと思います。」

●仲間作りのために

「誘われたら参加するというような形で、基本的に僕は話を受けたらまず断らないでやるので、そうやって参加しています。

そもそも、この市内ですとか地域の中に、そのような精神疾患・精神障害を抱えている人が、果たしてそんなにいるのかどうかも実はよく分からなくて。私の生活している範囲内では、そんなに数多くはいないので、集まる場所として、ここの相談支援センターがあるんですけれども、私が利用していた頃、憩いの場に顔を出していた時は、そんなに人も来ないので、なかなか集まらないんだろうなあという気はしています。

おそらく知らないという人も多いんじゃないかなと思います。年齢の近い人は、いないですね。みんな私よりも年上の方ばかりですので。年代の近い人がいればなと思います。」

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