統合失調症と向き合う

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倉田真奈美さん
倉田真奈美さん
(くらた まなみ)
41歳、夫と2人暮らし。22歳で精神科をはじめて受診。自殺未遂を繰り返すなど苦しみ続けたが、数年前から病気とのつき合い方が分かりかけてきたという。自己病名は、「統合失調感情障害・全力疾走ガス欠型・世話焼きアディクション」。調子を崩したときは短期入院で生活のバランスを取っている。現在は、WRAPやIPSなどのファシリテーターとして活躍中。
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収録後、「考え方が変わり、今は子どもを持つことを考えて薬を安全なものに変えたり、体質改善にウォーキングしたりしています。精神病の完治を、今信じています。そのために発病の引き金になった不妊症が避けて通れなくて、真っ正面から向き合いたいと思います。より前向きに自分の人生を選び取って自分でデザインして自分が主人公の生き方をしています。」とのメッセージが倉田さんから届いた。
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6現在の通院と治療

「(病院は)最近変わったんですよ。前は外来だけだったんですけれども、入院するところと外来とを統一するようにしてから、今の病院に変わりました。(通院は)4週間に1回です。

(飲んでいる薬は)リスパダール、ヒルナミン、リボトリール、ベンザリン、デパケン。抗精神病薬と睡眠薬系と気分の抑揚を抑える、デパケンとかはてんかんのお薬ですけれどもそういう薬を、逆に気分の波を抑えるために飲んでいます。それが結構よく効きます。デパケンは朝と夕方に1粒ずつ飲んで、残りのお薬は寝る前にがさっと飲みますね。」

リスパダール(リスペリドン):非定型抗精神病薬
ヒルナミン錠(レボメプロマジンマレイン酸塩):定型抗精神病薬
リボトリール(クロナゼパム):抗てんかん薬
ベンザリン(ニトラゼパム):睡眠薬
デパケンR(バルプロ酸ナトリウム):気分安定薬、抗てんかん薬

●気になる薬の副作用

「ちょっと気になる副作用があって。不妊症なので、あんまり関係ないんだけれども、それでもやっぱり、リスパダールというお薬が生理の不順を引き起こすんですね。それで生理がしばらくなくて、女性としてちょっと心配ですよね。それで産婦人科に行ったら、やっぱり精神科の副作用だから、『その精神科の薬はやめることはできないですよね』って(先生が)言うので『そうです、これは大事な主なお薬なので』と言ったら、『じゃあ、ときどき人工的に生理を起こすために産婦人科にホルモン剤をもらいに来てください』ということを言われて…。ま、この間、生理があったので、しばらく行かなくてもいいかなあと思っているんですけど。また、しばらくないようであれば、産婦人科に行って、子宮の新陳代謝が悪くなるので、人工的に生理を起こすことをしないといけないかなあと思って…。

あとは喉が渇くこととか、大量服薬したので肝臓が悪くて、とても疲れやすくて。もう歳なのかもしれないけれど、疲れやすくて無理が利かない体になりましたね。」

●最近の入院

「入院は、10回くらいかな。ここ2〜3年ぐらいが集中的に多くて、季節ごとに(病院に)入っているような感じだったんですけれども。

なんかねえ、追い詰められるんですよね。仕事に就いて、がんばって、行き詰って、リセットするために入院するみたいな感じで。ということで、生き方が不器用だというか、やっぱり自分の病気をよく把握していなかったというか、自分の身の程知らずというか、自分がどれぐらいの体力で、どれぐらいがんばれて、どれぐらいがんばりすぎたら調子が悪くなって再燃するのかというのが、よく分かっていなかった。その辺の自分のペースというものがだいぶつかめてきて…。

あとは自分に休むことを許す? 休むときは休んでもいいということができるようになったのがほんとにここ1年ぐらいで、そうなってからはあまり調子を崩さなくなって。しんどいときは大の字になって寝るとか、そういうことが昔はほんとできなかった。まじめで休んではいけない、さぼっちゃいけない、手を抜いてはいけないといって、何々すべきとか、ダメとか、そういう言葉ばかりで頭の中が一杯みたいな人間だったのが、ここちょっと緩んできたので、それで入院がちょっと減ってきましたね。」

●入院を活用する

「入院中つらいな? いや、入院してしまうと、ま、安全地帯に入るわけですから、例えば危ない刃物だとか大量服薬する薬だとか、飛び込む車が走っていない、安全なところにいるから、落ち着いて寝たり起きたり、ご飯が食べられる。ご飯も運ばれてきたら食べないと怒られちゃいますから、頭の中で『ご飯食べるな』と聞こえても、みんなが食べているから食べないと叱られるから、強制的に食べますよね。で、安心して食べられる。

『お風呂なんか入らなくていい、汚くていい』と幻聴が言っても、時間がきたらお風呂に入りますよって看護師さんが声をかけるので、私の順番だから入らなきゃと思って入るから、そういう意味ではリズムが良くて、安心して入れたので。

私がいつも入院する病院は、デイケアのプログラムに参加できて、音楽室で私の得意なオカリナを吹いたり、絵手紙の教室があったりとか、女性だったらメイク(アップ)の教室があったりして、とてもプログラムが豊かなので、退屈しなくて楽しいです。

休息入院という感じで2週間ぐらい入って、元気になったらすぐに出るという感じです。」

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