「みなさん、すごく辛い気持ちを、辛い過去を背負って生きてきたかと思うのですけども、そのマイナスを絶対プラスにして、むしろそのマイナスがあるからできることがたくさんあると思うので、ぜひ前向きに。社会の偏見もありますが、せめて自分の周りにいる人ぐらいは、もっと自分のいい姿を見せて、偏見をとって、みんなでいけたら、障害者にとって素晴らしい、もっと生きやすい世界になるのではないか、とは思います。」
「ちょうど半年前ぐらいですか。ネットで岡本太郎さんの本があるのを見て、その瞬間に『本買ってみようかなぁ』と思って近くの本屋に行きました。『今日の芸術』という本がありまして、一応(僕は)歌を唄っているから『芸術なのかなぁ』と思って、手にとって読んだのが、きっかけですね。
岡本太郎さんの言葉で、『絶望は、祭りなんだ』というのがありまして、その祭りを盛り上げて、強烈にプラスに転じていかなければいけないというの(ような言葉)がありました。そういう結構マイナス面、『どの人も障害者である』とか…、逆に、そこまでマイナスでなければ、あそこまでの生きる瑞瑞しさみたいものは出てこないのかなというのを自分で勝手に解釈して…。岡本太郎さんもそういうものがあったのではないかな、とは思っています。」
「どこかでやはり差別されているというのは、自分の中ですごく強く感じているところはありまして、それに対してやっぱり怒りももちろん自分の中であって。だけどもそれに屈しないで、前向きにやっていきたいし、自分も、自分を恥じたりなんか絶対僕はしたくないので。
それで、周りの人に自分の病気のことも知ってもらいたい、それでもっと前向きに、人間らしく生きたいなぁと思っていました。その時にたまたまこういう取材の話があったので、今回、参加させていただける運びとなりました。
僕、バンドと弾き語りをやっているじゃないですか? もし良かったらそれも全部公表して大丈夫ですか? それでちょっとでもみんなに元気が出てきて、みんなもどんどん元気に活動してくれたらすごくいいと思うのですけど。」