「いろいろ買ったりして、あんまり自炊もできていないのですけれど。自炊するより(ことと)そんなに変わらないよと、周りの1人暮らしをしている障害のある人も言ってくれるので、まあ、いいかなって。それよりやっぱり自分の乏しい給料でやっている気概のほうが結構勝っている。家計簿なんかもずっと付けているので。まあ、望み通りの収支とは言えませんけれど、ぎりぎりなんとか許容範囲ということで。でもそれって全然、ケチケチしているわけでもなくて、自分のやりたいこととかも結構やっています。」
「最近だと、スピーチのことで、やるのだったらちゃんとやらなければという思いを持って、スピーチ教室に行ったんですよ。3時間で2万5,000円もして、1人暮らしには確かに大きいのですけれど、仕事としてちゃんとやりたいという思いのほうが勝っていて。で、行ってみたら、(当初)グループレッスンだったんですけど、他の人達がみんなキャンセルで、マンツーマンレッスンになったんでかえって安くつきました。」
「趣味は、さっき言った詩作で、6年続けて短歌から始めて、短歌を2年、3年ぐらいやって、最後の1年、3年目ぐらいまでしてから七五調で歌を作り始めました。七五調がやっぱり好きなんですね。とにかく、思いついたら書く。だいたい足掛け4年ぐらいで、1,000書いたので、ちょっとここで、別のことをしたいなと思い始めて、今は、結構本を読むようになったり…。」
「去年の年末にすごく大きな発見がありました。自分がすごく負けず嫌いでプライドが高い人間なんだということが分かったんですよ。でも、(それまで)全然そういうふうに思っていなかったのですが。
きっかけは、数年ぶりに会った友達で、今流行りのゴールデンボンバー(ミュージシャン)を好きな人がいて、『だまされたと思って聴いてみて』と言われて…。それまで僕、ビジュアル系ってすごく嫌いな(だった)んですよ。でもその方にはすごくお世話になっているので、一度ぐらいちゃんとYouTubeで聴いて感想ぐらい述べないと、と思って…。それぐらい熱心に勧めてくれたので。
で、聴いて、やっぱり気持ち悪いと思って、ま、一度聴いたからと思ったんですけど、翌日、定食屋かなんかに行ったら、(ゴールデンボンバーの)一番有名な『女々しくて』という曲がまた流れていたんです。なんかそこで、ふと感じるものがあって、また自宅で聴いて、『ああ、なんかいいんじゃない』みたいなものを始めて思ったんですね。それでだんだん聴いて…。で、『ビジュアル系とこういう心情というのはすごく合っているね』と(友達に)言ったら、そういうふうに言ってくれたのは津田さんが初めてみたいなことを言われて、感謝されました。
そこで、好きだとかそうことではなくて、自分が人からいいよって言われたものを好きになるのがすごく嫌いだったんだというのが気づきですね。それは、自分の好きなものは自分で見つけたい。じゃないと自分のオリジナリティが損なわれるみたいな感覚を持っていたんだろうと気づいて…。もともと僕は狭く深く派なので、いろいろ幅広く見られないのですけど、人の意見、人の嗜好性みたいなものもやっぱり聞くことはすごくいいことだし、自分の幅も広がるし。
ストリートミュージシャンに、僕、全然興味がなかったのですけど、たまたま聴いていいと思ったり、ふと聴いていたライブに誘われて、そういうところにちょっと顔を出して、まだ全然売れていない、CDも出してない人を応援してみようかなあとか…、新しいことを少しずつ始めている。
それは、自分のトライとか、そういうものに挑戦する、試すというのは、今まで言ってきたように、何でしょう、さっきちらっと言った、『転んだら(でも)タダでは起きないぞ』みたいなところ。それと今の会社に入る時も、ある意味、セーフティネットと言ったら大げさですけど、親とか作業所の反対を押し切ってまで行って、ある意味自分の中で退路を断って、『もう絶対やる、絶対ここで成功するんだ。そのためには、頑張って、仕事も覚えて、マナー、ルールも覚えて』というふうに思えたというところで、いい部分、プライドが高いとか負けず嫌いな自分が良いほうに、病気をしてから現れた。そういったことも気づかせたのが、ゴールデンボンバーなわけですね。ほんとうに(何が)きっかけになるか分からないですよね。」