統合失調症と向き合う

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A.T.さん
吉田誠司さん
(よしだ せいじ)
1979年(昭和54年)生まれの34歳(収録当時)。高校生の頃から周囲への違和感があり、大学生の時に症状が出たため精神科医のいる大学の保健管理センターに相談すると共に通院。大学院に進み、卒業。現在は非常勤で精神障害を持つ方の相談員として働いている。月に17日、1日約8時間勤務。社会福祉士・精神保健福祉士の資格を持ち、その他に身体障害者の車椅子バスケットボールの審判員の資格も持ち、年に10回ほど大会で審判員を務めているほか、自身も練習に参加している。大学生時から親元を離れて一人暮らし。
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14自分自身と向き合う
Q.体験者として広く語るべきものがあるのでは?

「そうですね、まあ、極端な話で言えば、病気になって、自殺して死んでいく人達もいますし…。私もこういう仕事をやっているので、そういう人達と会ったこともありますので、そういう経験から、いろいろ語るべきことはあるんだと思うのですけども。まだ、そこは私自身も整理できていないところが多いので。

どういうふうにして話せばいいのかとか、どういう機会に話せばいいのかとか、ほんとに話していいものかどうかとか、そういうのが分からないので、なかなか話せないのかなあと思っています。

なかなか、こういう(話す)機会が多くあるわけでもないので。話せるようになれればいいでしょうけど…。うん。ていうか表現、日本語でどういうふうに表現していいのかなあとは思うのだけど、ま、“苦しみ”という言葉が一番無難なので使っているんだろうとは思うのですよね。」

Q.表現できない?

「でもみんなそういうのは、みんな表現できないから、それで悩んでいるのかなあと思うのですけど。

だからさっき言ったように、また孤独だったからということもあって、その表現する機会というのが少なくて、経験が少なくてということで…。ま、それが、統合失調症という病気の特性かもしれませんけど。

それよりね、やっぱり、いつも言う、SSTの中で使うコミュニケーションですよね。それをなぜするのかというと、それが苦手だからやっているわけで。ま、それが苦しみということで表しているけども、もっと深いものはあると思いますね。」

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