14自分自身と向き合う
Q.体験者として広く語るべきものがあるのでは?
「そうですね、まあ、極端な話で言えば、病気になって、自殺して死んでいく人達もいますし…。私もこういう仕事をやっているので、そういう人達と会ったこともありますので、そういう経験から、いろいろ語るべきことはあるんだと思うのですけども。まだ、そこは私自身も整理できていないところが多いので。
どういうふうにして話せばいいのかとか、どういう機会に話せばいいのかとか、ほんとに話していいものかどうかとか、そういうのが分からないので、なかなか話せないのかなあと思っています。
なかなか、こういう(話す)機会が多くあるわけでもないので。話せるようになれればいいでしょうけど…。うん。ていうか表現、日本語でどういうふうに表現していいのかなあとは思うのだけど、ま、“苦しみ”という言葉が一番無難なので使っているんだろうとは思うのですよね。」
Q.表現できない?
「でもみんなそういうのは、みんな表現できないから、それで悩んでいるのかなあと思うのですけど。
だからさっき言ったように、また孤独だったからということもあって、その表現する機会というのが少なくて、経験が少なくてということで…。ま、それが、統合失調症という病気の特性かもしれませんけど。
それよりね、やっぱり、いつも言う、SSTの中で使うコミュニケーションですよね。それをなぜするのかというと、それが苦手だからやっているわけで。ま、それが苦しみということで表しているけども、もっと深いものはあると思いますね。」