「その後、かねてから働きたいと思っていたので、私は『ハローワークへ行く』と母に言って、実際にハローワークへと出かけて行きました。けれどもハローワークでは担当者の方に『本当に働けるの?』というふうに言われ、また、『地域の就労支援センターを紹介するのでそちらに行ってください』というようなことを言われました。
(就労)支援センターに行くと、今度は『作業所を紹介するので、そこで半年作業ができたら、ハローワークで仕事を紹介する』というようなことを言われました。その(就労)支援センターで言われた作業所は、家の近くにあったので、話を聞きに行ったのですが、その年から法律が変わったこととかもあって、精神障害者を受け入れることにしたということなのですが、私が最初の一人でした。
それまでその作業所は知的障害者の方と身体障害者の方を受け入れていたのです。その方達は、一応工賃というものをもらっているそうなのです。それがすごく低くて…。昼食は、自腹を出して買わないといけなくて、昼食代を払うと工賃よりも高くなってしまって赤字になってしまうということで、そこはちょっと行く気がしないなあと思って。また、母も、精神障害者を受け入れたことがないのであれば、わざわざ赤字になってまで行く必要はないのではないかということで、そこはやめることにしました。
その後、母が別の、A病院のデイケアというものを、インターネットで調べていて、『そこがいいかもしれないから見学に行ってはどうでしょう?』みたいなことを私に勧めました。で、私は一度見学へと行ったのですが、そこでは最低1年半ぐらいリハビリをしないと仕事へ就く支援がしてもらえないと、当時はそういう話でした。また、なんだか雰囲気が少し子どもっぽいような、大人が遊んだりしていていいのかなあみたいな気持ちもあって…。
ただそれは今考えると、温かな人とのつながりがあったのだなあということは分かるのですが、その当時はそういうことが感じられなくて、あまり行く気が起きずに、数か月間、家でゲームばかりしていました。」
「見学は、最初はたしか母も一緒に行きました。ただやはり、仕事をしたいという思いがあったので、数か月後ぐらいにもう一度、今度は一人だったかもしれないのですが、A病院のデイケアに見学に行きました。
A病院のデイケアに通っていたのは、2011年の11月からですね。24歳の時からです。」