「病が始まったのは25歳の時です。体が異常にだるく感じられまして、起き上がることができませんでした。仕事にも行けなくなり、『これはただ事ではない』と思いました。それで、そういう関係の本を読みまして、精神科に行こうという決心をしました。
(受診は)自分で決めました。その当時は結婚していたのですが、一応、元の主人と相談して、最終的には私が決心して行きました。実家の近くの病院だったものですから、もともと知っていて、馴染みがあったので、そこに決めました。総合病院の中の精神科です。」
「やっぱりありましたね。なんか敷居が高いというか、なかなか足を運べない感じがしました。ただ、私の身内に精神科にかかっている者がいたものですから、なんとなくはイメージとしてあったものですから、まあ、敷居は高かったのですけど、そんなに抵抗はなく行くことができました。」
「最初の先生には、『うつ状態ですね』ということを説明されました。それで仕事を3か月か半年ぐらいちょっと休んでみて、様子を見てみましょう、お薬もちょっと出しますので様子を見てくださいということで、治療を受けました。
(処方薬は)抗うつ剤です。だるさや、ちょっと気分が滅入っていることは、少しは良くなった感じはしました。ただやっぱり、なんて言うのかな、普通ではないというか、やっぱり、今までテキパキ動けたのが動けないという感じは残りました。」
「小学校の教員をしていまして…。まあ、楽しかったのですが、いろいろありまして……。
はじめ25歳で発病して、治療して、復職はできました。で、とても喜んで(職場に)通っていたのですけど、やっぱり、何か仕事の量が、だんだん自分の能力より大きくなったような気がして、34歳の時に再発しました。」
「あまり思わないですね。教師の仕事であれ、他の仕事であれ、私は仕事の量が、その教師時代が、自分の処理する能力よりだんだん上回ってきたのが原因で、(病気に)なったのかなあなんて思っているのですけど。
(仕事量は)増えていきましたね、私の場合は。だんだん年を重ねていくと、責任も増えてきますし、仕事の量も多くなってくるのですよね。それはありましたね。その当時は、それが当たり前だと思っていて、『そんなもんかなあ』なんて思っていたのですけど、今振り返ってみると、『ああ、あの時の仕事の量は、限界を超えてたんだなぁ』と、しみじみ思います。」
「ないですね。私が働いていた頃はほとんど精神分裂病(統合失調症)の話題はありませんでした。不登校とか、そういう話題はありましたけど。はじめは結びつきませんでした。」