「実は、私は福島県浪江町に住んでいまして、原発事故のため、現在は福島県の二本松市に避難しています。コーヒータイムは、元々は浪江町にあった作業所なのですが、やはり原発事故とともに避難し、現在は二本松市で再開しています。
(利用者は)二本松に集まって来ました。ただ、県外に避難した方もいらっしゃるので、その方はやはり、その土地その土地の作業所や病院に行っています。
仲間は、地元の方を合わせて20名です。元々の浪江というか避難先から来た仲間は5名かな。あとは全部この二本松周辺の仲間になってしまいましたね。特にこの地元の方がどんどんどんどん来てくれて、新しい仲間が増えています。」
「最初は体育館に避難したのです。その時は薬が切れまして、幻聴さんと妄想くんがたいへん暴れまわりました。
体育館の布団の上にちょこんと座っていますと、『なんで座ってんだ、早く仕事しないか!』とか『トイレ掃除、仕事あっぺー!』とか、『早くお炊事当番しろ!』とか、そういう声が聞こえてきましたね。
そうですね、何かソワソワしてきますね。『ああ、ただぼんやりしていたらダメなんだ』と焦るというか、そういう感じです。」
「それは体育館に避難していた時、1か月弱ですね。体育館の次は二次避難と言いまして、今度は民宿さんにお世話になったのです。
家族と一緒です。家族単位で避難しました。
民宿さんには3か月ぐらいお世話になりまして、そのあとは二本松市に来まして、仮設住宅に入りました。
今、ここはアパートなのですが、福島県の借り上げ制度という制度を利用してのアパートで、いわゆるみなし仮設というような感じです。ここは2年前ですね。
本当に全国の皆様からの応援で、家具とかはみんな支援してもらった家具です。」
「(医療には民宿に避難中に)つながりました。
いろいろあったのですが、突然、その近くの病院に行きまして…。紹介状も何もなく行きまして、お薬手帳だけはありましたので、それを持って薬をもらいました。今までと同じ薬。
やはり安心しまして、幻聴さんは今も残っているのですが、その体育館にいた時のようなひどい幻聴さんはなくなりました。」