「今後、ナラティブということをキーワードに生きていきたいということで、一応ここから先は、自分の体験を語る側に回りたいというはっきりした希望があります。
具体的に言うと、私は、ほんとうは研究者になりたかった人間ですから、まあ、研究者にはなれませんでしたけれど、研究対象になるという形で研究に役立てたらという強い希望があります。こういうふうに話を聞いて答えることでもいいし、文章も書くのも大好きですし。
それから、私の1つの試みとして…、もともとそういう勉強をしていましたから、ある程度の訓練も受けているので、2002年以降については完全に100冊以上のノートが現存しています。完全時系列の形で記録が現存します。2002年というのはうちの主人と出会った年ですね。この記録も、研究にぜひ役立ててほしい。
なんとかそこに向けて道が開けたらというのが(私自身の)大きなプロジェクトなので、そういう希望を持って今後生きていきたい。でも、そのことは思っても、もう雲をつかむような話で、いったいどうしたらそういう方向に行けるかということは分かりませんから、かつての私とまったく同じように新しい目標に向かって、必死に道を探していく一環として、このインタビューを受けました。みなさんよろしくお願いします。」
「もとから思っていることなのですけれど、そもそも親自身が自分の目標に向けて、必死に生きている姿を見せることこそが、最大の子どもに対する教育だと思っていますから。
うちの子どもの一番好きなものは動物で、毎朝鶏の卵を取りに行くことが仕事でというふうに、子どもは自分自身の道を生きている。この嬉しそうな顔を見てくださいよ、うさぎを抱いているね(再掲載に際し写真は削除)。これこそがやっぱり自分自身の好きなことがある人の顔ですよね。それは私自身の顔でもありますから。
今はいろいろないきさつがあって……、ま、はっきり言って、私には育児は無理だというふうになってしまったこととかいろんなことがあって、(子どもは)遠いペルーの夫の実家のほうで成長していますけれど。私が憧れ続けて、まだ一歩も行ったことのない土地で私の子どもは成長しているわけだから、まあ、既に最低限は私の人生は報われてしまったかなぁとは(思います)。(今後は)やり放題に自分の目標に向けてばく進して生きていきたいなぁと思います。」