「高校入学直後、急に“うつ”になりまして、無口無表情になりました。それで、私は醜いから誰からも愛されていないとか、私は罪深いから生きていてはいけないとか、そういった妄想に取りつかれて、自殺以外に何も考えられなくなって、体の調子も悪くなってとそういった状態でした。」
「学校で問題児扱いされたのです。母が言いますには、窓際のトットちゃんみたいな子どもだったらしいのです。それで、学校の先生から脳波の検査と、心理検査を受けるように言われました。で、検査を受けて、精神面の問題と言われたのですけども、親は、事の重大さが分からずに、児童精神科に連れて行きませんでしたので、その問題とは何だったか分からないままになってしまったのですけれども。
それから、8年経って15歳の時にうつになって、神経科へ行ったのは21歳の時です。」
「教会の牧師から『この頃、体の具合が悪いようだからお医者さんに診てもらうように』と言われて、内科を受診しました。内科で、『どこも悪くありません、精神科に行ってください』と言われました。で、牧師に報告したら、神経科のAクリニックを紹介されて、そこへ行きまして、初めて『病気です』と宣告されて通院するようになったのです。
(具体的な病名は)教えてくれませんでした。薬が出されました。(薬の種類は)教えてくれませんでした。
毎晩10時に寝るようにと言われました。(当時は)勉強などが忙しくて睡眠時間を削っておりました。」
「牧師の紹介でしたので、信頼して行きました。自分でも、うつ病かなと少し思っておりましたし、それに自虐的でしたので、精神病は自分にふさわしいと思っておりました。」
「高校を卒業した直後の春休みに近所のおじいさんから宗教を持ちなさいとお説教されまして、それで、次の日教会に連れていってもらって、牧師と知り合いました。
(そのおじいさんは)写真屋さんだったのです。写真を撮ってもらいに行ったのですけれども、(私の)髪がだらしなく伸びていて、それで、『あんた、せっかくのいい相が隠れている』と言われて、そこから宗教の話になって、それで、なのです。」