「発病したのが、20歳として、3か月の入院を経て、僕は精神科病棟に看護助手として働きに行ったんですね。そこで2年間、看護助手として働いて、看護専門学校が受かって専門学校に行ったんですね。それで職場も変わり、変わった総合病院で1年間働きました。で、働いている途中にまた病気になってしまいまして、また同じ病院に半年間入院することになりました。それ以後は、仕事にはしばらくつくことができず、家で何もしないで過ごしたり、月に何回か作業所に行く程度の仕事しかしませんでした。で、26歳か27歳のときに、市役所のケースワーカーさんが、他の病院を紹介してくださって、そちらに入院したんですね。そこで、合計3回の入院があるんですけれども、手厚い治療を受けたのを覚えています。で、最後に入院したのが30歳の頃でした。今まで経験した(入)退院は、すべて自分の薬を調整したことによるものだったので、最後の入院が3年前ですが、今では一錠も間違わずに飲むように心がけています。」
「作業療法の運動療法と音楽療法、あとは映画鑑賞というのもありました。(自分に一番合ったのは)音楽療法です。療法に参加された全員でハンドベルを1人2つずつ持つんですね。で、曲に合わせて振ってカーンカーンって音を出す、ハンドベルの演奏がありました。」
「(統合失調症と診断されたのは)23歳の頃です。2回目の入院のときでした。 ある程度は覚悟していたんですね。それは、なぜかと言いますと、第一回の入院が精神病院で、第一回退院して働いたところも精神科で、働いていく内にいろんな病名を働いているなりに覚えていくんですね。で、自分の状況はどれなのかなって当てはめていったら、これかなって、ある程度受け入れることができました。
入院している最中は、もうがむしゃらに早く退院して、人の模範であるようにいようと思っていろいろ洗濯板で洗濯したりとか、一生懸命頑張っている姿をアピールして、退院に備えていて。で、3か月で退院となったときに、僕も(何の)病気だろう、でも病名が分からないから今は知らなくもていいやって思って、退院してから調べました。本で調べまして、どうやら統合失調症らしきものであるというのを見まして。で、病名はハッキリしないまま総合病院に働きに行って、やっぱりそこでもおかしな行動、奇異行動が出ました。知らない町で徘徊していたことがありました。雪の降る中を一晩中歩いたり、知らない人の家に勝手に上がり込んだり。その記憶は残っています。」