統合失調症と向き合う

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藤崎伸一さん
藤さき伸一さん
(ふじさき しんいち)
昭和23(1948年)年生まれ、現在62歳。一人暮らし。入院は8回。長年にわたり辛い体験をし、「自分が最期を迎える場所は老人病棟かも」と思っていたそうだが、社会資源を利用することで今は仲間もでき、日本各地を旅行するほど、毎日を楽しく送っているという。
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710年前:最後の入院

「(入院は全部で)8回です。

新しい病院では、短い時もあるし、3か月ぐらいで退院した時もあるし、長くて1年です。

隣町の病院がもう無くなると。8回目の入院の時は、もう両親もいないし、姉達が2人いるので、(そちらが)都合がいいよと言って、やっぱりそれも強制的に入院させて。8回目は、平成13年(2001年)です。10年ぐらい前ですね。

その時(の治療)は服薬ぐらいで、OT(作業療法士)が来られて、ゲームしたり簡単な置物を作ったり、そういうことをしていました。半年入院しました。

7回目、近くの病院に入院した時、7回目の入院のあとも20年ぐらい入院してない時があるんですよ。自分から薬を飲むようになったし、仕事も勤まるようになったんですよね。薬が一番大きいと思いますね。自分から飲むようになったのが大きいと思います。それと、仕事も普通に、まあまあ簡単な仕事ですけどできるようになったので、毎月、給料が決まってもらえるのがうれしくて、毎日通っていました。浄化槽の維持管理という仕事です。実家に、お袋が、おやじが悪くなって亡くなる前後から割ともう自分でもなんとかせんといかんという気持ちがあって、薬を自分から飲んで、仕事も行くようになったんです。

8回目入院する前は、急なダイエットをしたんです。太っていました、ものすごく。お酒も飲んでいたし。100キロ近くありました。糖尿病と言われたんです。で、検査入院で、糖尿病の(専門)病院に入院しなくちゃいけないよと言われて、『やせればいいんじゃないかなあ』と思って、急激に(体重を)落としました。

その8回目の入院の時は、両親、2人ともいなくなっていたんですけど、しょっちゅう、夜、飲みに行ったりして、だんだんと、また前みたいに妄想みたいな感じで、『このままじゃいかん』というところで、きょうだいがみんな手を焼いて入院させたらしいです。ええ、悪かったですよ。(酒を)飲んで回っていたのを憶えています。」

●現在の病状

「今は、現在みたいに、割と落ち着いています。

8回目の入院の時に、入院するちょっと前に仕事も辞めて、退院してからはもう仕事のことはまったく考えずに、デイケアとか支援センターとか、社会支援をうまく利用できて、環境が良くなったんじゃないかって、自分にとって思うんですけど。薬は、もう2週間に1回きちんともらって飲んでいます。」

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