統合失調症と向き合う

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藤崎伸一さん
藤さき伸一さん
(ふじさき しんいち)
昭和23(1948年)年生まれ、現在62歳。一人暮らし。入院は8回。長年にわたり辛い体験をし、「自分が最期を迎える場所は老人病棟かも」と思っていたそうだが、社会資源を利用することで今は仲間もでき、日本各地を旅行するほど、毎日を楽しく送っているという。
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11症状回復のターニング・ポイント

「自分が一番安定したのは、生活がやっていけるという自信ができたからですよね。働かなくても生活が…。たばこも酒もやめたんですけど。8回目の入院の時に、退院する前までは障害年金の3級だったんですよね。で、病院に入院して、退院してから先生が診断書を書いて、それを送ったら2級になったんですよね、障害年金が。それで、ちょっと(金額が)増えて、それでなんとかやっていけるようになって、自分も仕事をしなくても、無駄遣いせずにやっていけば、なんとかご飯も食べられるし、気持ちも楽になってきたんですよ、そういうことで。

退院のできない人は、家族ともめたりするとか、そういうことはやっぱり金銭的なことが大きいと思うんですよね。それで、自分達も身内がだんだんいなくなってくるじゃないですか?そういう人達が、生活保護をもらってもいいけど自分で生活する能力がある人は、どんどん退院させてもらって、地域で生活してもらったらいいなあと思っているんですよ。自分は作業所に弁当作りですけど、行っています。(お金を)少しもらえます。」

生活保護:病気やけがなどで収入がない、もしくは収入が不十分なときに、最低限度の生活を保障する制度。年金やその他の経済支援で利用できものがあればそれを優先して利用し、それでも不足する分を生活保護で受給する。
作業所:「共同作業所」、「地域作業所」、「小規模作業所」と呼ばれ、主に精神疾患の患者が社会復帰を目指し、活動するところ。作業所では、簡単な内職作業や軽作業(弁当・菓子・手芸品などを作る)をしたり、自分達が作った商品の販売を行うことで、自立に役立つノウハウを身につけていく。賃金を受け取ることで、働くことへの充実感が得られるメリットもある。
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