統合失調症と向き合う

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和田千珠子さん
和田千珠子さん
(わだ ちずこ)
1967年生まれ、44歳。大学4年生になる春に幻覚が生じて精神科を受診。同じく精神疾患をもつ夫、今年5歳になる娘との3人暮らし。出産後2年3か月、娘を乳児院に預ける。ある医師との出会いから精神障害をもっていることをオープンにして生きることを決意。現在は、当事者活動(講演)や手芸を楽しみ、地域の支援拠点を活用しながら子育てにも奮闘中である。
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3最初の入院について
Q.入院の経験は?

「(全部で)3回しています。

(入院期間は)3か月ぐらいですね。29歳の4月、3月頃にうちの母が大病をしたんですね。そのお見舞いと、母の世話をしなくちゃならなかったのと、家の家事とかがかかってきて、10月ぐらいに、『もうこのまま入院しなかったら間違いなく自殺する』と思ったので、自分のほうからドクターに『じつは入院したいんですけど』と言ったら、紹介されたのが、神奈川県内にある病院なんです。

その時に出会ったある女医さんが、私の人生を握っていて…。病院で友達に電話して良いということになって話していたんですよ、友達と電話で。そしたら、ある時友達が、お見舞いに行きたいと言うから、ちょっと待ってドクターに聞いてみるねと言って(電話を)切ったんですよ。でそのあとでドクターに『お友達がお見舞いに来たいと言っていて』と言ったら、そのドクターの顔色が変わりまして…。その時に、私、悔しかった思いがあって、『退院したら病気を隠さずに生きてやる』という決心をしました。だからその時にその先生と出会っていなかったら、たぶん今の私はいないだろうなと思っています。」

Q.退院はいつですか

「30歳の誕生日に退院したんですよ。私、入院って完全に治って出てくるのかなという思いがあったんですけど、全然そんなことなくて…。

私としては、もう早く退院したいというのがあって。(退院した)あとの生活としては、たぶんその頃はまだ薬も多かったと思うし、家に引きこもりみたいな形になってしまったんですね。」

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