「発症が29歳の時で、それよりも前に異常には気がついていたのです。ただ、その時に精神科の病識がなかったものですから、それを病気とは知らないで、29歳の時、コンピュータの仕事をしていたのですけれども、会社で倒れて、内科の病院に入院しました。診察(診断)は、最初は過労だったのです。2週間入院しました。
症状自体は幻覚とか幻聴とか妄想とかがありましたね。あとから本で調べたら、それはそれ(統合失調症の症状)らしいと。ま、あとから分かったと。」
「僕のファンだった歌手が、僕の入院している病院に来ているというような幻聴が出ましたね。要はありえないですよね、普通ね。だけど、本人の中ではつながっているので、『あ、来たか。迎えに行かなきゃ』ということで、大騒ぎになったことがあります。
入院中です。その時は内科病棟にいました。だからその時点で、幻聴が働いていたと。それで(あとで)精神科に入院になりました。」
「ただ薬を飲まされて、寝ているだけみたいな…。いや、内科の薬なので(種類は)分からないですね。(薬は)効いたというよりも、いわゆる精神病の症状が既にあったので、効いているか効いていないかは分からなかったですね。
過労というか、食欲も落ちていたので、なるべくたくさん食べなさいみたいな感じでしたね。」
「(退院して)2週間(後に)会社に戻ったら、やはりその時に、今度は心臓に痛みが走ったのです。あとから思えば幻覚症状が心臓に来ていたと思うのですけれども。また病院で倒れて、2週間の再入院。内科病棟です。
(入院の)最後のほうになって、『この薬を飲むと胸が痛くなるので、先生飲みたくない』と言ったのです。でも、看護師さんやお医者さんが聞き入れてくれなかったので、自分から退院してしまったのです。
自宅にいて、その後、うちの両親が、その内科の先生と相談したみたいで……、あとから分かったのですが、精神科に行ったほうがいいということでした。」