11偏見や差別について
Q.今までに精神疾患に対し偏見や差別を感じたことはありますか
「いや、僕の場合はわりかし友人が良かったので、治療したほうがいいというふうに言ってくれましたよね。だから怖がられたり、ということはなかったです。
だけれども、僕がしたわけではないのですが、最初の頃の自分は、精神病ってこんなイメージなのだろうという、イメージだけですよね。だから怖いとか、訳の分からないことを言っているという答えが自分の病気を通して分かったので、それで皆さんにお伝えして、そんなにひどくないよと、慣れてさえしまえば、薬は飲むけれども、それ以外は支障があんまりないですよということを伝えたいですね。
この病気は、脳の神経伝達物質の異常で、もともと精神(科)病院は、昔は『脳病院』と言われていて、ちゃんと薬が効く病気であるということは知ってほしいですね。
曖昧にされていて、かえって分かりづらい。ただ、最初の取っかかりとして、『脳病院に行きましょう』とは、みんな嫌うでしょうから。他の言葉は思いつかないのですけどね。ただ、心の病ではないよと」。
Q.精神疾患に対する偏見や差別を少しでもなくすために必要なことは?
「(僕の場合)今のところ執筆レベルですけれども、やはり、行政に訴えかけたりし始めようとしているところですかね。予算もそうですし、もっと啓発活動のために講演とかをやってくれとか。」
Q.統合失調症になったことを、今はどう思っていますか
「ならなくて済むのだったらそれで良かったですけども、もう、今、2番目の人生を歩んでいると。1番目は病気をして、それなりに終わった。今、こうした講演活動とか執筆活動を含めて、また新しい人生が始まっているというふうに捉えていますね。」