統合失調症と向き合う

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山根耕平さん
山根耕平さん
1971年生まれの44歳(収録時)。2001年に話すことができなくなり、心療内科を受診。その後、症状が悪化し、知り合いの伝手で北海道浦河町の「べてるの家」に行く。精神科を受診し、統合失調症と診断される。症状が安定したのは4年ほど前からで、現在は「べてるの家」の当事者スタッフとして活躍している。精神保健福祉士の資格を有する。
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2受診までの経緯
Q.受診しようと思われた時に出た症状を教えてください

「最初の心療内科さんにかかる時に出ていた症状は、言葉が発せられなかった状態でした。なぜかというと、どうでもいい時に、会社での記憶がどんどん再生されてしまって、人と話をしようとか、今日の朝ご飯なんだっけなぁと思い出そうとしても、会社で言われたことがパッと思い浮かんで、苦しくて言えない、思い出せない、話せないという状態で、心療内科を受診しました。

心療内科さんでは、実は本当のことが言えなくて……。会社が隠蔽工作をしていて、会社に『余計なことをするな』と言われて、自分のやっていたことが、東証一部上場企業がそんなことをしているとはとても信じてもらえないだろうと思って、本当のことは言えずに、苦しくて、『自分の伝えたい思いが伝えられません』って(医師に)伝えたら、診断されたのは『抑うつ状態ですね』ということで、うつのお薬を処方されました。」

Q.薬を処方されて、症状は良くなりましたか

「うつのお薬を飲みながら、会社で最後に受けたセミナーで、『会社のために死力を尽くして、どんな手を使っても頑張って働くこと』というふうな結論が出たセミナーだったので、会社のために僕も頑張って頑張って、家の周りをランニングしたり、腕立て筋トレを一所懸命ガンガンガンガンやって、うつの薬を飲みながら、一所懸命頑張ろう頑張ろうとしていたので、すごく苦しい状態でいました。

今から14年前の2001年の9月から10月下旬までです。」

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