統合失調症と向き合う

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山根耕平さん
山根耕平さん
1971年生まれの44歳(収録時)。2001年に話すことができなくなり、心療内科を受診。その後、症状が悪化し、知り合いの伝手で北海道浦河町の「べてるの家」に行く。精神科を受診し、統合失調症と診断される。症状が安定したのは4年ほど前からで、現在は「べてるの家」の当事者スタッフとして活躍している。精神保健福祉士の資格を有する。
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9精神保健福祉士の資格を取得して
Q.精神保健福祉士の資格を取得したきっかけは?

「精神保健福祉士の資格を取得したのは2013年の3月です。まずは、べてるで役に立つ人になりたいという思いから始めた資格取得なのですけど。

向谷地生良さんとかから、精神保健福祉士の資格は、取ると非常に有効で、仲間にも自分にもすごく役に立つからぜひ取ったほうがいいよと言われていて、それで、取ってみようと思ったのです。

記憶とかは、全然、薬でも衰えていなくて、勉強自身、覚えていくこと自身は問題ではなかったのですけど、べてるのやり方というのを今までやっていまして。半分薬で治して半分は仲間の中で語り合って治していくということが、まだ、日本のスタンダードになっていなくて、教科書の主流ではないのです。

教科書では、統合失調症の症状で幻聴や幻視などで目に見えないはずのものが見えたり聞こえたりしたら、お薬をちゃんと飲んで、しっかり治しましょうというのは、やはり主流なので、べてるでやっていることと教科書が微妙に違うのですよね。で、向谷地生良さんからは、教科書に出ていることは、べてるでやっていることとは違って、日本の普通のやり方だけど、その普通のやり方を勉強しておくのも、すごく意義があるから、ぜひ勉強してねと言われて勉強をしました。

学校に1年半通って、あとの半年は自分で勉強して、それで国家試験という流れだったのですけども。」

Q.資格を取得していかがですか

「良かったです。べてるの経験則でみんながやっていることが、同じ症状とかについての分析を専門家の人達が分析すると、こういうふうにいくつかの項目に分類されて、こういうふうにカテゴライズされて、分かりやすく説明できるのだなということが、教科書とかでは多く学べました。

まず自分自身を助けるために、その知識を使っています。」

Q.あなたが考える良い病院とは?

「一緒に暮らしていた仲間からそういう話をすごくいっぱい聞くのです。仲間はいろんな病院を転々としていて浦河にたどり着いた人が多いので。それ(で)言うには、お薬だけで治さない病院はいい病院だと。仲間を大切にして、人間関係を大切にして、薬半分、仲間の力半分で治すところがいい病院だとみんなが言っているので、僕もその通りだなぁと思います。

今は、14年前とだいぶ状況が変わってきていて、お薬以外の、認知行動療法とか、語り合ってワイワイやって自分の大切さに気づくというの(方法)もだいぶ出てきましたけど、まだ少ないので、そういう病院(かどうか)は行ってみないと分からないですよね。

浦河でも、みんなの口コミがやはりいちばん信頼がおける。いろんな病院のホームページを見るよりも、その病院に行っていろいろやってきた人の話を聞くと、その病院の良いところとか悪いところとかが分かって、参考になりますね。」

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