2治療の利点
「内視鏡治療の最大の利点は、肛門からカメラを入れて、直接見て病変を切りとるということですから、外科的手術のように体に傷がつくことはないわけです。そういう点では、体への負担が少ない治療法と言えると思います。」
■Q & A
Q.治療中、痛みはあるのでしょうか?
「麻酔(点滴からの静脈麻酔)をする施設としない施設がありますが、したとしても、非常に深い麻酔をかけるわけではありません。少し痛みをとるという程度の麻酔です。大腸の粘膜自体には痛みを感じる神経はないので、病変を切りとることに伴う痛みはありません。
ただ、深く切り込んで切除するような場合は、筋肉の外側には知覚神経という痛みを感じる神経が通っていますので、そこを刺激するような状況になると痛みが出る可能性があります。あるいは肛門に近いところは知覚神経が非常に発達していますので、そこは痛みを感じやすい状態にはなります。一般的には、内視鏡治療の場合には、痛みは感じないと認識していただいてよろしいと思います。」
Q.入院は必要でしょうか?
「場合によっては入院もあります。病変が大きいとそれだけ治療による傷も大きくなります。状況によって少し安静の時間を長くする必要がある場合は、入院することになります。通常は、安静期間を含めて2〜3日で退院できるのが一般的です。
ただ、ポリペクトミーのようにスネアをかけてちょんと切るようなきのこ状のポリープの場合は、十分に外来でできる治療だと考えます。」