7人生最大のハードル
「自分はまだ患者だと思っていますが、患者さんのための情報とか環境を整える活動をさせていただいています。人生でやはり最大のハードルは何だったかというと、夫との口げんかよりも、子供の反抗期よりも、やはり自分が乳がんになったことで、それは私の中ではすごく大きかったので、ずっと関わっていようと思ったことが、やはり今の支えになっています。自分を含めた患者環境をよくしたいと。それは大それたことではなく、自分の言いたいことをぽっと医療者に言えるような環境であったり、患者さんが四季を感じたり、そういう小さいことも意外とメンタル的に大切なことではないかと思いました。」
●自分の考えを医療者に伝えよう
「乳がんの世界は日進月歩で、たくさんの治療薬も開発され、昔は認可されていなかった薬も保険適用になり、取り巻く環境もすごく変わってきました。患者さんを見守る体勢としても、チーム医療や、心のメンテナンスを含む総括的な治療やサポートを考えるようになったということは、すごく嬉しいことだと思います。あとは医療チームの中に、できれば患者本人がいて、その本人も自発的に意見を言いながら、その医療チームの中に入っていける、その積極的に自分を俯瞰してみられるような体制ができればと思います。
医療チームの中に入るというのは何か会議に出席するとか、そういうことではなくて、『自分なりに考えたのだけれども、こういうことはどうなのでしょうか』と言えるような、そういう雰囲気作りがまず自分が医療チームの中に入っていくステップではないかと思います。 」