統合失調症と向き合う

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香月さくらさん
香月さくらさん
(こうづき・さくら)
1961年(昭和36年)生まれ。社会福祉法人の精神障害者の作業所で事務の仕事に従事している。息子さんが12歳のときに発症(現在21歳、大学生)。2009年2月に親の会「こころ・あんしんLight(こあら)」を立ち上げ、心の不調で通院している子どもを持つ家族や子ども達を支えようと集まった教師達とともにサポート活動を行っている。
家族構成:夫、息子2人(次男が病気体験者)
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8子ども自身が気をつけていること
●取りあえず寝る

「取りあえずしんどい気持ち、なんとなく落ち込むというか考えがまとまらないとか、悪い方向に考えてしまう、何かちょっと1つ嫌なこととか何か気になることがあると、どんどん渦巻いていくみたいなんです。悪いほう悪いほうに考えてしまう思考能力が働いていくので、そういう時は、もう寝るというふうに自分で決めているみたいです。だからさっきまで一緒にしゃべっていたのに、突然、夜の8時ぐらいから『寝るわ。もう薬飲んで寝るわ』って。何かすごく心配になって不安になるんですけど、(息子が)次の日起きてきたら、『昨日なんとなく悪い方向に考えそうやったから、寝ることにしてる』と。」

●頓服薬を上手に使う

「それと、上手に頓服(とんぷく)薬を使う。我慢するのではなくて、なんとなく来そうっていうのが、この6年間で、自分の中で悪い方向に行きそうなときに、少しずつ気づけるようになったので、そうなる前に頓服薬を飲む。(定期薬は)今は、朝と夕食後、寝る前それプラス頓服です。

自分でなんか夕方何時ぐらいになったら(来そう)っていうのがあるみたいです。だからそうなる前に飲む。なってからでは(薬の)効きが悪いので。でもそれはその日によって違っていて、必ず何時ということではないみたいですね。」

●友達にサポートしてもらう

「もう1つは、自分でというか、先ほどお友達関係も言ったんですけど、やはり大学生活でも確認作業が多いみたいです。ロッカーを閉めたかなとか、鍵をかけたかなって、2回、3回見に行くことがあって。友達にもそういう症状やということを伝えていて、2、3回なら、『また行っといで』って友達も言ってくれる。でも、これが5回、6回、7回とかになってきたら、ちょっと調子が悪いと思って、そのときには自分では調子が悪いことが分からなくなっているかもしれないので、友達に、『そこぐらいまできたら家(に)帰ってお母さんに言いやとか、病院の先生に言わなあかんでっていうふうに言ってな』っていうふうに、伝えているということも、(息子から)この間、聞きました。

今、していることは、取りあえず寝る。寝て頭を休めてというのが自分のなんか…。いろんなことがあっても、『そんな時もあるか』っていうね、ま、これもお医者さんからのいつもの言葉なんですが、病気なんだから調子が悪いときがあっても当たり前。調子が悪いからってあたふたするのではなくて、『そんな日もあるやん、あって当たり前やん』って思うように、『ま、いいか』みたいな言葉を、自分のなんか合言葉でもあるし、私にとっても子どもがちょっと不調であっても、『ま、いいか』みたいな…。だからその辺が、本人も切り替えしがついている部分かなと思って、見ています。実際、本人の中でもっとたくさんあるのかも分からないですけど…。」

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