「私は最初のうちは、主治医の言いなりでした。薬も。私、昔からインターネットをしていたので、その情報もあったんですけど、あとは入院しているときに入院仲間が、『この薬良いよ』と言ったりとか、それと『あ、私も飲んでみたい』と言って、主治医に言ったりとかしていました。それが良いこととは限らないと思うんですけども。昔ですね。東京で入院しているときはなんの情報もなかったです。自分で調べるしかなかったですね。
今ですか? 今は、入院中は薬剤師さんが病棟まで上がってきてくれて1人1人に薬の説明をしてくれていたので、そのときにいろいろ質問もできたし、納得する答えを得ることができました。『なぜ、この薬を私に処方するのですか』っていうことと、私が逆に『この薬を出してほしいんですけど』って言ったときに『だめっ』と主治医が言ったときには、なぜこの薬を出さないのかという説明を(先生に)きちんと聞いて納得して、今は薬を飲むことができていると思います。」
「そうですね。自分の予後(よご)と言うんですかね、これからどうなってしまうんだろうという不安があります。統合失調症という病気は、もう振り払っても振り払っても私の後ろにはついてくるものであって、それとどのようにつきあっていくのか、この先の人生、どのようにして、例えばどういう薬を飲むのが良いとか新薬ができましたとか、こういう傾向にあるあなたは予後が不良ですとか、そうじゃなかったりとか、ある程度将来の見通しを立てられたらいいなあっていうふうに思います。」
予後:将来の病気の見通し
「そうですね。やっぱり、『もしかして違うんじゃないか、別の病気なんじゃないか』って思いたくなるときは、今でもありますね。私、幻聴や幻覚がないので、私、違うんじゃないかなって思ったりするんですけど、やっぱりいろいろと総合的に考えてみるとやっぱり自分は統合失調症なのであって、統合失調症の薬を毎日飲み続けていかないと生きていけないというのは、覚悟をしています。」