15うれしかったこと
●医療従事者から
「主治医に怒られたときがいっぱいあるんですけど、その先生、ものすごく本気で怒ってくれるんですね。私が、やっぱりボキャブラリーの貧困で『死にたい』と言って泣いたときも、ほんとに一生懸命怒ってくれるんですね。で、かえって心がじーんとなって、暖かい気持ちになって、『ああ、私は大切にされているのかな』と少しずつ思えるようになりました。
私、もともと入院中とかにぜんぜん笑わなかったし笑えなかったんですけど、明るい看護師さんがいらっしゃって、いつも私に話しかけてくれていたんですよね、面白いことを言ったりして。私、普段はずっと泣きべそかいているのに笑わしてもらえるとか声をかけてもらえることがものすごくうれしくて、その看護師さんのお陰で私は退院できたのかなって思うぐらいなんですけど。ほんとに根気よく接してくれて、それがすごく心に沁みてうれしかったです。」
●家族から
「そうですね。やっぱり私が調子の良いときとか、病院から退院をしたときとか、就職してお給料をもらったりしたときに、ささやかながら家族でバーベキューとかするんですけど、うれしそうな両親を見ていると、『あ、頑張ろうかな』っていうふうに思います。
祖父母もかなり高齢でして、私のことをすごく心配してくれるんですけども。私の顔を見るたびに『あ、今日は調子が良いなあ』って言ってくれるときがあって、そのときにも、おばあちゃんとかが、『あなたのことを拝んでいるからね』って言うんですけれど、私が病気な分、他の孫の人たちよりも気をつかってくれているみたいで、それは申し訳ないなって気持ちはあるけど、私が調子が良いときとかに喜んでくれると、やっぱりじーんて胸に来ます。」