統合失調症と向き合う

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近島勇さん
近島 勇さん
(ちかしま いさむ)
1945年生まれ、67歳(収録時)。会社員として働いていた35歳頃に発症。家族の希望で入院治療の体験はない。症状がうまくコントロールできないことから仕事を辞め、主夫として家族を支えてきた。作業所と出会うことで同病を有する他者と交流し、病識を得たという。現在は、ヘルパーや電話相談など様々なピア活動を行っている。妻、娘との3人暮らし(息子は結婚し独立)。
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10ピア活動について
Q.電話相談を受けていらっしゃいますが、相談で多い内容は?

「やっぱり話を聞いてほしいということがいちばん多いです。具体的なものもありますけどね。例えば、生活保護をもらうにはどうしたらいいかとか。そういう具体的なものもありますけど、圧倒的に多いのは、取りあえず寂しいからとか、ちょっとしんどい思いを聞いてほしいとか、そういう電話がいちばん多いですね。」

Q.電話相談を受ける際に留意していることはありますか

「やっぱり1人1人違うんですよね。違うから、その人その人を尊重するというのか。だから、極端に変な、『これはおかしいな』という言い方を相手がしていたとしても、『それはおかしいよ』とか、そういう言い方はしないように。取りあえず相手が今思っている気持ちとか、本当にそうなんだと受け入れるというか…、まず、相手、その人を受け入れるというところに気を遣っていますね。

(相談者は)統合失調症が多いですね。それから『うつ』の人ですかね。年齢的には40代ぐらいでしょうか。40代50代、中には60代もいますけれども。20代の人からは、あんまりかかってこないですね。」

Q.友人・知人とのつきあいで留意していることはありますか

「私は意外とオープンなほうなのでね。自治会のレク(レクリエーション)の時も、『私、統合失調症でアルコール依存症です』と言っているんです。詩を書いていますよね、リヴィエール(同人誌)のね。詩の同人(誌)の仲間とか、それからいろんな詩の出版記念会とかでもね。エッセイにも、『精神病とその周辺』と書いていますし。だから詩の仲間も、『私は統合失調症』と、だいたいオープンになっているんです。

ただ、誰かれなしに、『統合失調症です』とか、今は、言わないほうがいいなぁとは思っているんです。むしろ、ちゃんと時間を割いて聞いてくれていないと、病名だけ言うと変に誤解されるところもあるかなぁと思っていますね。」

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