6情報入手について
Q.病気や治療に関する情報を入手しようとしましたか
「はい。(発症)当時まだ、インターネットが普及する前だったんです。結局情報を手に入れるとすれば図書館に行ったり、本を買ったり、あるいは地域の役所とか保健所とかに相談に行ったり、そういう形で努力するしかなかったですね。
身の回りに精神疾患になった人というのはいなかったので、あんまり身近に話を聞くこともできませんでしたから。」
Q.統合失調症という病名を知ったのはいつ頃ですか
「最初のミッション系の病院の時は、先生がなかなか病名を僕に言ってくれなかったのです。診断書を書いてもらう段階で、『何ですか、僕の病気は』と言ったら(聞いたら)、『統合失調症です』と言われて、ああ、そうなのかと。僕は“うつ”とかそういうのではなくて、統合失調症という病気なんだと分かったのです。
それから『統合失調症って何だ?』ということで、今ほど情報が豊かではなかったと思いますが、基本的なことを調べたという感じですね。」
Q.初めて聞く病名でしたか
「そうですね。でも(精神)分裂病*と言われていたらもっとショックだったかもしれませんね。精神分裂病というのはすごくネガティブなイメージしかなかったから、『冗談じゃない』ということになったかもしれないですね。
僕は、『病気じゃない』と思い込んでいたので、先生も、病名を言いづらかったのかもしれませんね。」
*2002年8月に「精神分裂病」から「統合失調症」に名称が変更された。