「基本的に僕はどちらかというと楽観的なので、楽天的と言いますか、治療で辛かったということはあまりないのです。ただ、自分が精神的な病気になってしまって、それが悔しかった。家族にも申し訳ないし…、それが辛かったです。まさか自分が精神障害になるということは、ほんとに思いも寄らないことでした。
僕はキリスト教の信仰を持っていますので、それまでの人生でも複雑に苦悩する、迷い歩くということはそんなになかったんですね。精神的にも結構安定しているほうではないかなと自負していました。だから、こういう病気になって、仕事もできなくなってしまって、前のように喜び一杯の部分、そして、自由な感じというのがなくなってしまって、これはもう楽しむことができないなと感じた時には、ちょっと投げやりな気分になりました。なんか、バカバカしくなってしまったんですね、気分的に。」
「これは、まじめにお答えしたいと思うのですけれども、やっぱり、僕はクリスチャンですので、聖書とか、イエスキリストの言葉というものが、とっても支えになりましたね。人生の中で、神様が与えてくださった試練というものを、十字架というふうにして、受け止めました。で、自分の人生を神様に捧げるというキリスト教の精神、キリスト教の教えというものが、僕にとってはとっても大切でしたし、励ましでもありました。」
「そうですね。揺れていましたね。だから、1人の人間としてバカバカしく感じられることでも、信仰を持った人間として見れば、それはやっぱり意味があるというふうに思う、この間を揺れていましたね。
どちらが本当の自分かというと、そのバカバカしいと感じているのが本当の自分だとは思えなかったんですね。だから、やっぱりこうやって信じている自分というもののほうが本当の自分だと思えたので、心は落ち着きましたね。」