9主治医としての役割
Q. 医師にとって,痛みのコントロールは難しいことなのでしょうか?
「全責任を負うということ、その責任が重いとどうか、ということはあるかもしれませんが。ようするに緩和ケアは、オピオイド(医療用麻薬)を使って痛みを取っていくことそのもので、ものすごく高度なものではないとは思いますが、やはり主治医となったときに、患者さんが主治医を信頼して、痛みを取ってほしいと言ったときに、じゃどこまでどうやるか、ということになると、それは(自分の)専門性を超えるということであれば、チームなりで、いろんなことができる訳ですね。だからちゃんと診るんだということを、まず主治医としてミッション(使命)を自覚すれば、最初はできなくてもそのうち習熟すればどんどんできていく。開業医というのはそうやって日常の、患者さんから学んでどんどんいろんな知識をつけていくのだから、最初から全部できますという人はそうはいないかもしれませんね。それは勉強というか、いわゆる研修でもいいですが、それほど不可能な領域ではないと思います。」