統合失調症と向き合う

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五十嵐 徹さん
五十嵐 徹さん
(いがらし とおる)
31歳、男性。23歳のときに症状が出現し、発症から3か月後に精神科を受診。2回の入院を体験し、現在は、症状も安定し、週5日、フルタイムに近い形で倉庫内商品管理の仕事に就いている。通信教育で「社会保険労務士」の資格を取っており、いつの日か精神障害者のさまざまな手続きをサポートしたいと思っている。
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52回目の入院治療

「そのときの治療は、ずっと閉鎖病棟で、幻聴妄想は、薬も同じだったんですけど、それも1週間ぐらいで消えたんですけども。病院に入るというか入院するときの症状が激しくて、躁(そう)状態というか、一晩中走り回って脱水状態で病院に行って入院みたいな…、任意入院だったですけど。良質な睡眠が必要だということで、薬が5錠ぐらい増えましたね。同じリスパダールだったんですけど。良くなって、で、また作業療法ぐらいしかないんです。入院のときはそれですね。

(入院期間は)2回目は2か月ですね。(入院は)今までその2回だけですね。」

●入院中の心の支え

「入院中の支え。…入院中というのは基本、閉鎖病棟とかだと、おやつの時間しか楽しみがなかったので、閉鎖病棟の奥の畳の部屋で4,5人でおやつを出し合って“おやつ開き”みたいことが楽しかった。というか、それぐらいしか楽しみがなかったのと、あとはそうですね、同世代の患者とのコミュニケーションは、結構役に立ったと思いますね。」

●退院後〜引きこもり

「リスパダールを飲んでいて、退院して、半年ぐらいはデイケアに行ったんですけども、そこからはデイケアもおろか通院治療もしなくなってしまって。家の母親が薬をもらいに行くのと、自分の生活状況みたいなのを話すというのを半年ぐらい続けましたね。で、その半年間は、昼夜逆転の引きこもりみたいな感じです。

1回目、寛解に近づいたときはそんな感じもしなかったんですけども、うつ状態というか、抑うつ気分になって、どうもテンションが上がらないというか、ずっと落ちた状態が続いて、いわゆる陰性症状というやつですかね、それが長く続いたもので、一応就職したいとか(いう気持ち)はあったんですけども、全然思うように何にもできない状態が続きましたね。で、デイケアにも、半年後に復帰して行ったり行かなかったりとか…。(それまで)就職活動自体もしないというか。ま、ネットとかで募集とかを見たりはするんですけど、実際動いてはいなかったですね。」

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