統合失調症と向き合う

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五十嵐 徹さん
五十嵐 徹さん
(いがらし とおる)
31歳、男性。23歳のときに症状が出現し、発症から3か月後に精神科を受診。2回の入院を体験し、現在は、症状も安定し、週5日、フルタイムに近い形で倉庫内商品管理の仕事に就いている。通信教育で「社会保険労務士」の資格を取っており、いつの日か精神障害者のさまざまな手続きをサポートしたいと思っている。
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10一番辛かったとき

「きつかったときは、2回目の入・退院して、しばらくはデイケアに通っていて少し元気だったんですけど、そこから元気がなくなって、全然、前に進めなかったというか、昼夜逆転して、もう死ぬことだけを考えていた時期があって…。そうですね、夜中に首をつろうかという、希死観念じゃないですけど自殺願望というか、そういうのは毎日のようにありましたね。毎日、『死にたい、死にたい』という感じですね。そのときがたぶん一番苦しかったですね。激しい症状のときよりも、死にたいというか、悶々(もんもん)とした症状、夜中から明け方にかけて死にたくなるっていうのは、すごく辛かったです。毎日だったので、特に。」

●辛さをクリアしたきっかけ

「たぶん、ですね、激しい症状のあとにすごい消耗期というか、そういう時期で力が出ないとか、エネルギーがすごく失われた時期があったんですけど、その時期に抑うつ気分で『死にたい』というのが続いていたんですけど、そこから少し上がって、まあ低空飛行のまんま来てて…。

決定的なものというのはわからないですけれども、いろんな要素が絡んでいますから。一番のきっかけと聞かれると…。心理士との信頼関係は絶対に欠かせないものだと思いますし。あとは、病気とうまく付きあえるようになったというか、やっぱ就職を意識していたのが、結構、前に進む原動力というのになっていますね、自分としては、本当に。薬と心理療法、そして主治医が今の主治医になってから、結構、回復したかも知れないですね。主治医、心理士、薬、この3つは大きいと思います、今の自分があるのは。」

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