統合失調症と向き合う

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薄羽正明さん
薄羽正明さん
(うすば まさあき)
1967年(昭和42年)の43歳(収録時)。両親と同居。大学卒業後、就職したが、23歳の時に発病。症状により退職、再就職を繰り返す。現在は、就労支援サービスを受けながら、就職活動を続けている。
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42回目の入院について
Q.その時の病名は?

「その時はまた、1回目に比べて妄想がひどかったと思います。はっきり統合失調症、当時は(精神)分裂病ですね、という診断が(主治医から)正式におりました。

自分が初めて聞いた『お前に屑(くず)の一生を送らせてやる』という幻聴ががーん!ときてしまったような気がして、転職は2回したらもうあとがないというのは分かっていましたし、郵便局という安定したところを飛び出してしまったというのは社会的信用もまったくなくなってしまうので、もうお先真っ暗という感じでした。」

Q.主にどのような治療を受けましたか

「服薬と、たまに運動などをしました。当時は、新薬が出回っていなかったので、飲むと口が開いてきてよだれがたれたり、ろれつが回らなくなるのがすごく辛かったので、それを看護人に言ったのですけども、向こうはただ(薬を)飲ませるということしか考えていなくて、まあ、紋切り型と言えば紋切り型という感じで、強制的に飲まされました。

あとは、ボーッとして何も考えられない状態が続きました。足し算もできない状態でした。(その状況は)2か月ぐらいだと思いますね。

で、3か月目からは、だんだんと薬に体の抵抗力がついてきたせいだと思うのですけども、なんとか持ち直してというかしゃべれるようになって、なんとか自分の感情を伝えることはできたのですけども、表面上は一目で、『こいつは障害者だなあ』と分かる状態でした。

(入院は)3か月だったと思います。」

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