統合失調症と向き合う

体験者の声 医療者・支援者の声 家族の声 私たちの活動紹介 イベント おしらせ
A.T.さん
香菜世さん
(かなよ)
1989年生まれの24歳(収録時)。中学生の時に症状が出現し精神科を受診する。中学・高校と学校でのサポートを受けながら学校生活を送った。家族(両親、兄・弟、犬が一匹)と同居し、働いたこともあったが、現在は家事を中心とした生活を送っている。自身の詩集(『ココにいるよ』、文芸社、2012年6月)を発行し、NHKのハート展で受賞した経歴をもつ。収録には母親も同席し、親としての気持ちも一部、掲載した。
movieImage
<< 1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  14  15  16  17  >>
13今後の展望
Q.将来の展望や目指すものは何かありますか

「一応あって、将来的には、やっぱりちゃんと自活をしようと思っています。それも、正社員とかで全部フルでやらなくても、今、年金を受け取れている状態なので、その範囲内で、それプラスのお給料ということを考えて、週に2〜3回程度働けたらと思っています。

今の生活が落ち着いて体調ももっと安定していったら、また同じ福祉施設のところにお願いをして、そこで就労を目指しながら訓練をして。しかもそこに通いながら仕事をすることもできると聞いたので、それを目指してやっていこうかなっと、今、思っています。」

Q.一人暮らしをしたいと思っていますか

「ですね、はい。それは、1回くらいはやっぱりやりたいなあと。昔からそういうのにちょっと憧れがあって。まあ、ドラマとかの見すぎなのかなと思ったりするところもあるのですけれど。

一人暮らしで、自分だけの空間に好きなものを置いて、好きな食器があって、友達を招くというのが憧れです。友達が、すでに高校とか大学の時にやったりしているので、話を聞けば聞くほどうらやましくて…。

何から何まで自分でやるのは大変なんだろうけれど、それってすごく責任はあるし大変だけど楽しんだろうなぁと思ったら、『大変の裏返しは楽しい』なんだろうと、勝手に決めつけていますけれど。まあ、『やってみようかな』だったり、『やってみたいなあ』だったりという感じで。『叶わなくても、目標を持つのはいいことだと思っています。」

Q.本を出版されたとか

「詩集を…。中学の時から、ずっと詩は書いていたのですが、その詩を出版社にメールで送って、で、その担当者の方が、とにかく出したいと言って、出版させてもらったのですけれど。自費ですけれど。」

Q.1つ、詩を披露していただけますか

「『生まれてきたからには』という詩なのですが。」

『生まれてきたからには』 

生まれてきたからには
精いっぱい幸せになりたいじゃない?
辛いこと
苦しいこと
悲しいこと
ありすぎて困るけど
それも含めて幸せに生きたいじゃない
だからあえての
苦難に立ち向かい
困難を受け入れる。
生まれてきてきたからには
精いっぱい幸せになろうよ!

<< 1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  14  15  16  17  >>