統合失調症と向き合う

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東北ニートさん
東北ニートさん
(仮名希望)
1978年(昭和53年)生まれの40歳(収録時)。大学卒業後、公務員として働いたが、25歳の時に「うつ」状態となり、母親に連れられて受診。その後、精神科病院をいくつか転院し、28歳頃に病名を知る。通院しながら働いていたが、休職を繰り返し、退職。現在は、自分なりの学習方法でいろいろな資格試験に挑戦中。
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13メッセージ
Q.同じ病の方や家族へメッセージをお願いします

「僕は障害年金をもらっているのですけれども、当事者で年金をもらう人には堂々ともらってほしいと思っています。というのは、障害年金の制度というのは、保険というシステムにのっているわけで、保険料をきちんと納めた人には保険金として年金が出るというしくみになっています。自動車事故で保険金をもらって罪悪感を抱く人はいないのですが、なぜか障害年金だともらっていいのかとか迷ってしまったり……、そういう人もおられると思うので、堂々と受け取ってほしいなと思っています。

家族の方に言いたいことは、統合失調症のことについて、やはり書籍を読んでみてもらいたいなと思うのです。それは別に専門書でなくても、一般向けに書かれたものも結構ありますので、そういうものを2〜3冊読んでみるだけで、だいぶ、家族の当事者の方に対する考え方とかが変わってくると思うので、お願いしたいと思います。」

Q.医療従事者へのメッセージは?

「やはり入院加療が必要な場合もあると思うのですけども、あまり人権のことを恐れすぎずに、まあ人権のことは大切なのですけれども、それで適当な治療ができなくなるのは良くないと思うので、お医者さん側も、ある程度リスクを取っていって、入院させなくてはならないと判断した時は、入院させるようにしたほうがいいのではないかなと思います。」

Q.今、統合失調症をどのように思っていますか

「そうですね、ま、一生の友としておきますかね。まあ、つき合っていかなければいけないし。ま、上手につき合わなければいけないしね。嫌だと思ってもそれはついてくるものでもあるし。」

Q.今回、インタビューに協力しようと思われた理由を教えてください

「僕自身はあまり感じたことはないのですけれども、統合失調症に対する差別や偏見というのがもしあるとすれば、それは世の中の人が統合失調症のことをよく知らないということが原因なのだと思います。ですから、世間の方々に知ってもらうためには、私達、当事者自身が前に出て語ることが必要と思いました。今回のインタビューを健常者の人が読んで、統合失調症への理解が深まればいいなぁと思っています。

やはり、陰性症状っていうのが分かりにくいと思います。だいたいそれで揉めるというか。陽性症状について知ることも大切だと思うのですけども、どちらかというと陰性症状について理解を深めていただくことが大事かなと思います。」

陽性症状:幻覚(幻聴、幻視など)、妄想など元々ないものが出現する症状
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