2乳がんを告知されたときの気持ち
「待合室で待っている間に、いろんなことをシミュレーションしました。意外と気が小さいので、準備しておかないと、そのときの衝撃に耐えられないんですね。それでその待ち時間を使って、ああ言われたらこうしよう、こう言われたらこう考えればいいや、でもまあたぶん乳腺症だって言われるだろうから、それでもやっぱり取ってくださいと自分から言ってスッキリしちゃおう、などと思っていました。でも、もしかして『乳がんです』と言われたらどうしようかな・・・と考えているときに『若尾さん』と呼ばれたのです。(診察室に)入るとドクターが、『間違いなく乳がんです』『大きさはだいたい3cmぐらいです』というようなことを言いました。私が一応準備していた最悪のパターン、本当はもっと最悪というのはあるでしょうけど、私の中では最悪のパターンだったので、そこで思考がプツッと切れて、人生に幕が下りたみたいになりました。ちょっとオーバーかもしれないけど、たとえようがない、ほかに表現のしようがないショックでした。」