「私は自分が動けるから、こういう患者会ができるのですが、はじめは『乳がんなんて、偉そうなこと言えるほどひどいがんじゃない』という気持ちが自分の中にありました。辛い人のことを私は経験していないのですよね。経験していない人からみれば経験しているけれど、もっと深刻な人とか、もっと辛いことを抱えてる人がいっぱいいて、その人の経験は私にはないのです。だから患者会を始めた当時は何もわからないで、やりたいからやるという感じでしたが、やっていくうちに、私にそれだけのことをする価値があるのかな・・・と悩んだ時期もありました。でも、質問や疑問をぶつけてくれる方が何人もいるんですね。そして私が言うことに対して、同じ立場で安心して聞いてくれたり、共感をもってくれたり、力を貰ったって喜んでくれたりするのです。今自分は健康な人以上に動いていろいろなことしていますが、やはり乳がんの経験者として患者会でいろいろなことを発信するのは、大切なことなのかなと思っています。」