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若尾 直子さん
若尾 直子さん
(わかお・なおこ)
山梨まんまくらぶ代表、薬剤師
2001年8月乳がんと診断され、数名の有志とともに2004年「山梨まんまくらぶ」を発足。山梨県のがん対策推進協議会の委員に就任し、地方からの「がん医療推進」をめざしている。
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5術後の痛み

「切ったところが大きければ大きいほどやはり痛いのでしょうね。すごく痛かったです。(手術から)目が覚めたときは、まだ麻酔が完全に覚めていなかったので『あぁ生きている、うれしいなぁ』と思ったのですが、その日の夜からが本当に大変でした。痛くて痛くて痛くて・・・。手術が終わって目が覚めて、『あぁ私は生きていたんだ。これからいい人生を送ろう』なんて思った気持ちとは裏腹に、『なんでこんなに痛いの、なんで私こんなことやっちゃったんだろう』と後悔するぐらい痛かったです。 坐薬を入れなければどうしようもない、脂汗が出たり吐き気がしたりという痛みは5日ぐらい続きました。最初の3日ぐらいは本当に辛かったですね。5日ぐらいで痛みのピークは取れたかもしれない。でも身体が動かせないということがありました。お腹の脂肪と筋肉を15cmぐらい取って、そこをくっつけるわけなので、傷をきれいに仕上げるためにVの字型に寝ているしかないのです。形成外科の先生はきれいに傷を縫うことが仕事でしょ。先生は、『傷をきれいにしたかったら動いちゃダメだよ』と言うのだけど、その動けないということは、今度は別の痛みになるのですよね。身体を動かせないから、自分で痛いところを探すみたいなこともあるし。どこか変なんじゃないか、お腹が痛いような気がする、足の先が痛いような気がする、そういった状況に対する不安と苦痛と痛さで、そのベッドから降りたりすることが許されるまでは、やはりすごく不自由でした。」