がんと向き合う

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花井美紀 さん
(はない・みき)
父親の直腸がん闘病をきっかけに患者会の「ミーネット」を主催する。名古屋市と協働で名古屋市がん相談情報サロン「ピアネット」も運営している。会員は名古屋市内外から550〜600名。がんのピアサポーター養成講座を開催するなど、がん体験者だからこそできる支援の在り方を模索し、実践している。
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8患者サポート活動④
●がん相談支援センターとの協力、棲み分け

「ときどき、がんの講演会などで、がん診療連携拠点病院のことをご紹介します。こういうことをアナウンスしていくのも、私たちの役割の1つかなぁと思っています。

相談支援センター自体が知られていないという現状があると思います。がん診療連携拠点病院の相談支援センターは、がん相談員という方が配置されていまして、看護師さんとかメディカルソーシャルワーカーとか、医療スタッフの方々が相談にあたっていらっしゃいます。もう1つはがんセンターのようにがんの専門病院なのか、いろいろな病気の方がいらっしゃる総合病院なのかということでも違ってくると思います。

ただ、そうした医療関係者が受けるご相談と、我々が受けるご相談とは、また内容も違うと思うのです。私たちの強みは、さまざまな患者さんや治療体験者の話を聞いているということがあると思います。そういう中で、もしかしたら治療後の療養、例えば、副作用や後遺症などとどういうふうにうまく折り合いをつけたり乗り越えたりしながら、社会生活や家庭生活を送っているかとか、そういった療養上の悩みに関するご相談は、もしかしたら私たちの経験値のほうが活きる、役に立つこともあるかもしれないですよね。だから、相談支援センターのご相談と、我々が受けてお役に立てるご相談とを棲み分けしながら連携協力をしていくというのが、一番理想的な形ではないかと思っています。」