「がんの手術をした約1年後にイレウス(腸閉塞)の手術をしています。絞扼性(こうやくせい)腸閉塞と言って、腸が縛られた状態になって、そのために腸を1mぐらい切ったのです。それ以来、コロストミー(結腸ストーマ)なのにすごくお腹の調子が悪くてたいへんで、『ちょっとしたら治まるから』と主治医に言われて、『ちょっとってどれぐらい?』というぐらい、1年経っても2年経っても水様の便がずっと出る感じでした。今はだいぶいいですけどね。
主治医には『僕の診察は受けなくていいけど、お薬(整腸剤)は飲んだほうがいいから、家の近所にクリニックはある?』と言われました。でも手術が済んで4年、5年と経ってきていると、やっぱり『先生が助けてくれた・・・』というのがすごく頭にあって、もうその先生じゃないとダメなんです。なので『先生じゃないとダメです』と無理を言って、今も先生に診てもらっています。
どういうときかわからないのだけど、今でもお腹が痛くなりやすいので、食べ物は気をつけていて、先生にも『早食い大食いはダメだよ』と言われています。再発や転移も怖いけど、イレウスも放っておくと死ぬので、『これも気をつけないといかんねー』としみじみ言われましたね。」
「もう痛くて寝ていられないので、寝たり起きたり寝たり起きたり。詰まっているんじゃないかというあたりに鼻からイレウスチューブを入れて、バルーンを作って(狭くなった腸を)膨らませる処置があるのですが、それを何回やったかな・・・。手術はしていない入院が(何回か)あります。なのでイレウスは私にとってはとても怖いです。」
「急にくるんですよ。さっきまで元気で何か食べていたと思うと、『お腹が張ってきちゃった、どうしよう』という感じです。とにかく詰まっちゃったら、上からでも下からでもいいので出せば少しは解決するんですけど。主人は私が何回も苦しい目にあっているのを見ているので、『病院行こうか?病院行こうか?』と言ってくれて、最近は私も『これは重篤』『これはたぶん、大丈夫』というのがなんとなくわかるので、『いや、たぶん大丈夫だと思う。もうちょっと待って』と言って、この前のはそれで解決しました。」
「(そういうとき)病院でするのは絶食なんですね。とにかく絶食してお腹の中を全部からっぽにするので、とにかく『おかしいな』と思ったら絶食。それと水分を摂る。やっぱり水分は多く摂ったほうがいいんじゃないかと思います。あと下剤は普段は飲むことはないのですが、ちょっとまずいというときのために一応いつも持っています。それで解決できれば、痛い思いはそうは続かないので。」
「最初は(先生のことが)すごくいやだったんですけど、今はもう普通にしゃべったりするので、『先生、今度遠足に行きますか』と訊いたりしますよ。『じゃ、先生が行かれるんだったら私も行きます』って感じです。
病院の看護師さんも小さい子供さんとかみえる方が結構いらっしゃって、そういう楽しい1日です。そこで先生と話したりすると、普段話さないようなことも聞けるし、ストーマ外来の先生もいらっしゃって、診察以外のお話は『ああ、なるほどな・・・』ということが結構あるので、楽しいですね。
体験教室を兼ねて行ったりするんですけど、看護師さんは毎日毎日忙しいのに、いろいろ計画してやってくださるので、ありがたいですね。」