がんと向き合う

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木村稔美 さん
(きむら・としみ)
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1959年愛知県生まれ。46歳のとき(2006年)直腸がん(ステージ2)が見つかり、直腸とS状結腸を切除、ストーマを造設。約3ヵ月後、職場に復帰。術後、補助的に抗がん剤治療を受けるが副作用のため1クールで終了。術後5年を経て気持ちが少しずつ前向きになり、若い女性オストメイトのための患者会ブーケの手伝いを始められるようになる。乗馬が趣味。ブログ:minnのいろいろ気ままな日記
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9お寺参り

「最初、がんの手術をして退院したときに、『私、がん封じのお寺でも行ってこようかな・・・』と言って行きました。1回ご祈祷してもらったので、年3回の大祭の案内が来るのです。案内が来ると『行かないとご利益がないんじゃないだろうか』と思って、もう毎年毎年行くんですよ。

本堂の大きなところでお坊さんが講話をしてくださるのですが、前回行ったとき、そのお坊さんに言われたのです。『もう何年になる?』って。『あ、(私のこと)知ってるんじゃん』って思って、『やっと5年になりました』と言うと『そうか。じゃ、ちょっとひと心地ついたね』と言われたので、『ここに来るのは、がんが再発したり転移したりしませんようにということと、今までそういうことがなかったことのお礼との両方を兼ねていて、ここに来たらなんとなく安心できるので、5年は経ったけれども、また次も来ようと思います』と言うと、何か結構ぶっきらぼうなお坊さんなんですが、『そっかー』とにこっとしておっしゃられたので、また次回も行こうかなと思っています。」

Q.どのようにお参りをするのですか?

「人の形を描いた絵馬があり、がんが治ってもらいたい部分にマジックで書いてお祓いしてもらったりできるみたいです。

私はこうなったらもう体全部じゃないですか。最初はお腹のあたりに丸を書いていたんですけども、今ぐらいになるとどこに何ができてもおかしくないと思っているので、もう全部に丸をつけて、『全部お祓いしてください』とお願いしています。

1年に3回あり、『そんなに3回も行かなくてもいいじゃん』と思うのだけど、やっぱり『はがき来たから行く』と言って行くのです。近くにわりと観光名所があって海の近くなので、そこに行く日は1日ゆっくりと遊んで来られます。お寺も行って他のところも行って魚も食べられて、と観光コースみたいな感じで行っています。」