がんと向き合う

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木村稔美 さん
(きむら・としみ)
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1959年愛知県生まれ。46歳のとき(2006年)直腸がん(ステージ2)が見つかり、直腸とS状結腸を切除、ストーマを造設。約3ヵ月後、職場に復帰。術後、補助的に抗がん剤治療を受けるが副作用のため1クールで終了。術後5年を経て気持ちが少しずつ前向きになり、若い女性オストメイトのための患者会ブーケの手伝いを始められるようになる。乗馬が趣味。ブログ:minnのいろいろ気ままな日記
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4ストーマに慣れる
Q.ストーマに慣れるのにどのくらいかかりましたか?

「最初から『こんなようなものなのかな』というか。装具の付け替えは今でも面倒だなと思うことはよくありますが、やっぱり『体の一部』と思うしかないし。最初の頃は失敗をしていたのですが、今は装具をストーマ外来の先生から買っていて、先生が『この装具は結構いいよ』と勧めてくれる装具は、本当にいいんですよ。それと漏れたりしないようにしっかり補強の仕方も教わって使っているので、いつの間にか慣れていましたね。

私のストーマは陥没しているようで、そうすると漏れやすいらしく、漏れてもらっては困るので、いろんなことを聞いてありとあらゆることは試して、今のところは大丈夫ですかね。これをしないとたいへんなことになると思ったら、慣れざるをえないですね。

あとストーマ外来の先生が携帯の番号を教えてくれていて、『どうしても困ったことがあったら電話してくれていいよ』と言ってくれるので、困ったことがなくても、そういうことを聞いていると気持ち的にも安心だし、なんとなく解決はしていますね。」

Q.ストーマのケアで気をつけていることはありますか?

「肌荒れをしないようには気をつけています。でも装具をぺラっとはがすと、かぶれているのはその周りで、装具を貼っている部分は保護剤をつけたり、洗うときもやさしい洗剤で洗ったりしているので、わりときれいなんですよ。顔の皮膚よりもきれいなぐらいなので、問題はその周りのほうかなというのはあります。」

Q.食べ物で気をつけているものはありますか?

「私はこんにゃくは食べません。あと一般にごぼうやキノコ類はいけないと言いますが、私はよく噛んで食べます。こんにゃくは噛んでもたぶんこなれないと思うので。ストーマは何が消化が悪いのかがわかっちゃうんですよね。本当に『何でも聞いて』と言うぐらいなので、そのまま出た物はそれ以降は気をつけますね。よく噛んで食べたほうがいいなとか。」

●よく噛んで食べる

「私は何度も腸閉塞になって病院に行っているので、看護師さんに『何を食べたらイレウスになるの?』と聞いたことがあるんです。そうしたら、『いいか悪いかはわからないけど、ある人のイレウスにチューブを入れたときに中にワカメがあった』と。

ワカメにしてもキノコにしても人間の体にとってはミネラルが豊富でいいものなんだけど、両方とも消化は悪いんですね。それを聞いてから、ワカメは一時まったく食べなくなりました。でも『そんなことを言っていたら、一生ワカメは食べれんよ』と思って、最近は少しずつよく噛んで食べるようにしています。」