がんと向き合う

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東 千佳子 さん
(あずま・ちかこ)
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1970年滋賀県生まれ。2001年よりオーストラリアに住み、永住権を取得し仕事も順調だった2010年、腹痛より大腸がん(ステージ4)が見つかる。術後、感情を失い、専門家のカウンセリングを週2回受け、次第に落ち着く。1ヵ月後日本に帰国し、実家から通院。家族、友人、患者会のサポートもあり徐々に自分を取り戻す。2012年にiPad2を購入、日記をつけ始める。6月から文鳥を飼う予定。
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5帰国までの1ヵ月間
●週3回、訪問看護を受ける

「日本に帰宅する前の1ヵ月、訪問看護師さんが週に3回、自宅に来てくれました。ストーマナースの方が『ストーマがちゃんと自分でケアできているか』『何か疑問がないか』とか、ストーマ装具のオーダーを全部してくれたり、抗がん剤治療専門看護師の方にも来てもらって話を聞いたり、そういうことをして過ごしていました。

オーストラリアは、装具は医療品なので全て無料です。日本では、地方によって違いますが今私は行政から補助金を1ヵ月に8000円ぐらいいただいています。でも8000円は正直なところ多くはないですね。すぐになくなってしまいます。」

Q.シドニー市内に住んでいたから、訪問看護が受けられたのですか?

「おそらく、よほど遠隔地に住んでいない限りは、オーストラリア国内というのは、そういうシステムが非常にできているので、たぶん誰でも受けられる。オーストラリアでも本当に遠隔地に住んでいる人は、そういうサービスはないと思いますが、基本的には訪問看護はどこでも受けられると思います。」

Q.訪問看護を受ける費用はどのくらいでしたか?

「退院してから3ヵ月間は無料で、『3ヵ月以降は多少お金がかかる』と言われました。

私がお世話になったのはシドニーの北部のエリアで、そのエリアを担当する訪問看護師さんが何人かいて、その人たちを派遣するシステムになっているみたいです。だから看護師さんは近くに住んでいて、車で1日何人か患者さんの家を車で移動して、訪問看護に回っていると言っていました。」

●ストーマを考慮した食事

「私は小腸ストーマで、小腸のストーマはまず水分が吸収されないから脱水症状を起こしやすいので、脱水症状を起こさないように『水分をたくさん摂ること』『塩分を摂ること』と言われました。でも日本食はもともと塩分が多いから『それ(塩分を摂ること)は気にしなくていい』と。あと『魚は食べてもいい』『お寿司も食べていい』と言われました。あとトウモロコシ、アスパラガス、チンゲン菜など『繊維質のものは(腸で詰まるので)食べないように』と言われました。

小腸は非常に消化機能が低いので、たとえばタケノコや根菜類、海藻類、きのこ類など繊維が多いものは消化できないのです。でも私自身、食べないものというのはありません。少量をよく噛んで食べて、大丈夫だったらもう少し食べてみる。今、食べていないものは、全く消化できないこんにゃくとプルーンぐらいです。」

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